神戸の事業承継案件の出口が見えてきました。
後継者となるのはスタッフの方。
社長の家族や親類ではありません。
数カ月、社長と後継者の間に入って調整を試みてきました。
要望を聞いては相手に伝えて修正する。
この繰り返しです。
簡単そうに聞こえるかもしれませんが、感情や法律や損得勘定が入ってくるので話をまとめるのは実に難しい作業なのです。
単に伝えるだけでなく、ときに僕の意見も伝えて修正しなければ、落としどころには近づけません。
この案件では、ようやく終わりが見えてきています。
正式な事業譲渡の契約書のかたちに落し込んでみました。
司法書士時代にもビジネス関係の契約書は何度も作成したことがあります。
しかし今思うと、なんで契約書を作れていたのか不思議になります。
皆さんも法律の専門家に契約書の作成を依頼したことがあるかもしれません。
また、その手の依頼は法律家にするものだと思っていらっしゃる方が多いでしょう。
でも、本質的なところはなにも分かっていなかったような気がしてしまいます。
もちろん法律的なところは分かっているのです。
ただ契約書の中の肝は、やはりビジネス的な部分になるのです。
契約書にはそのビジネス的な面が守られなかったときのペナルティーなどが書かれます。
でもその重要度は、契約書内でそんなに高くはありません。
そんなことよりも、ビジネスに直結する部分の方がはるかに重要です。
事業譲渡の契約ならば、いくらで売買するのか、とか、事業の中に何が含まれているのか、といった部分です。
司法書士をやっていたときは、こんなビジネスの側面にはあまり気を留めていなかったのが正直な話です。
「その部分はお客さんのほうで話を煮詰めてきてください」ぐらいの感覚です。
もちろん法律家だからそんなところまでは自分の仕事じゃない、という考え方をする人もいらっしゃるのでしょう。
間違いではないと思います。
ただ、今となっては、それでお金をいただいていたことになんとなく申し訳ない気がしてしまうのです。
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