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東京相談会→分社ゼミ。テーマは「質問に答えない」

東京出張2日目。

分社・経営相談会で3件のご相談を受けました。

・お子さまに、会社そのものではなく、一部の事業を分社して承継できないか

・不動産事業で融資を受けやすくするために会社分割を使えないか

・将来的に分社をすることになった場合を想定して、あらかじめ情報を入手しておきたい

こんな内容でした。

 

その後、毎月開催している、経営や会社再編の仕事を担いたい有志の司法書士による『分社ゼミ』を開催。

オブザーバーで、素敵な司法書士さんが来てくれました。

仲間が増えるといいなぁ・・・

 

 

相談会とゼミを通じ「質問にそのまま答えない」が今日のテーマとなりました。

僕が無料相談会を開催している一番の理由は、ゼミメンバーの相談スキルを高める機会を作るためです。

僕と同席してもらい、ときに会話をリードしてもらっています。

もちろん、相談者のニーズを満たすことが大切です。

そのうえで私たちのわがままも通させていただいています。

 

で、相談に臨むゼミメンバーを見ていると、質問されたことに対して、すぐに回答しようとする傾向があることがわかりました。

「質問を受けたら答えないといけない」という常識にとらわれているようです。

みんなまじめです。

「すぐ答えようとして何が悪いの?」と思ったあなたも、きっとまじめです。

 

まじめさはいいとして、その姿勢は相談においてマイナスにはたらくことがあります。

たとえば、ひたすら相手からの質問に答えているため、話が全然収束しないケースが見受けられます。

相談者のほうも、情報がありすぎて混乱したり、判断ができなくなっていたり。

質問によって話の腰が折られて、ゴールにたどり着けない場合だって・・・

 

相談といえど、あくまでコミュニケーション。

機微を見ながら質問に答えるかどうかを決めればいいはずです。

さらに言えば、なんでもかんでも答える義務もありません。

相談の効果を得てもらうことが一番大切で、そのためにコミュニケーションを上手に交わさないといけません。

質問に答えてしまうことが、そのコミュニケーションを阻害する危険があります。

 

答えないことが、相談をより有効にする場合がある。

たとえば、質問に答えるのではなく、その質問をした意図を探ることで、相談者の真理に迫れることがあります。

話の順序的には、質問に答えないで先に進んだほうが理解がスムーズになることだってあります。

本人の希望や前提を整理すれば、そもそも答える意味のない質問だったとわかることもあるでしょう。

 

相談とは、質問に答えることではありません。

まず要望や情報を整理するほうが優先事項です。

言うは易しのようですが。

「分かっているけど、聞かれたら答えようとしてしまう・・・」

以上、ゼミ生の声でした。

 

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この記事を書いた人

奥村 聡(おくむら さとし)
事業承継デザイナー
これまで関わった会社は1000社以上。廃業、承継、売却・・・と、中小企業の社長に「おわらせ方」を指導してきました。NHKスペシャル大廃業時代で「会社のおくりびと」として取り上げられた神戸に住むコンサルタントです。
最新著書『社長、会社を継がせますか?廃業しますか?』
ゴールを見すえる社長のための会【着地戦略会】主宰

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