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死神に憧れて

ひそかに死神に憧れています。

 

一般的に死神は不吉な存在でしょうね。

命を奪い去ります。

たとえそれが理不尽でも。

その力と存在から畏れられ、避けられる存在のはずです。

 

しかし、それは死神の顔の一面。

死を司るだけでなく、生も司るのが死神です。

ここがおそらくとても大切。

殺すだけじゃなくて、生かす。

終わらせるだけじゃなくて、はじめさせる。

必要なリセットを促し、世界の新陳代謝を担っているのでしょう。

 

僕の仕事の究極もここにあるような気がしています。

中小企業の事業承継が対象です。

社長の幕引きをデザインしたり、廃業の助言をしたり、相続に備えた準備をしたり・・・

これらは「おわり」です。

でも、次代の社長とこれからの経営戦略を練ったり、第三者の後継者に事業を手渡すこともあります。

こちらには「はじまり」があります。

 

こう思うと、おわりの向こう側には、いつもはじまりがあることに気づかされます。

事業承継が今の社長にとっておわりでも、会社から退けばまた新たな人生がはじまります。

ときには、お亡くなりになることで社長をやめる方もいます。

当人としての次はないかもしれません。(死後の世界がなければ)

でも、誰かが会社を継げば、やっぱりそこには新しいはじまりがあります。

 

おわりとはじまりは、背中合わせ。

上手におわれば次のはじまりがやってきます。

はじまりが扉の外にやってきているなら上手にドアをあけましょう。

しがみつくより、思い切って手放しておわらせたほうが、いい結果になる場合もよくあること。

 

そんな「おわり」と「はじまり」を上手につなげられるようになりたいですね。

「奥村は死神だ」と畏れ嫌われるぐらいにまでなれば、僕の仕事はかなりの成果を生みだしているはずです。

目指せ、死神!

 

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この記事を書いた人

奥村 聡(おくむら さとし)
事業承継デザイナー
これまで関わった会社は1000社以上。廃業、承継、売却・・・と、中小企業の社長に「おわらせ方」を指導してきました。NHKスペシャル大廃業時代で「会社のおくりびと」として取り上げられた神戸に住むコンサルタントです。
最新著書『社長、会社を継がせますか?廃業しますか?』
ゴールを見すえる社長のための会【着地戦略会】主宰

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