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「商店街のシャッターを開けろ!」は口だけか?開業の現場では・・・

商店街のシャッター化を止める気があるのでしょうか?

その問題はよく指摘されるし、
「どうにかしよう!」というかけ声もよく聞かれます。

ですが・・・

 

 

僕らが応援している方が、
商店街の空き店舗で起業しようと奮起してくれました。

しかし、動き出すといろいろと壁にぶち当たりました。

 

たとえば、自治体の助成金をもらうための手続きでは
「商店街の組合が店の開業に同意している書面が必要」
となっていました。

そこで、組合長に同意書を出してもらうようお願いにいくと
「先に組合に入会しないと同意書は出さない」と。

なんで事業がはじまったわけでもないのに、
先に入会しなければいけないのか。

一歩ゆずって入会までは認めるにしても
「入会金や組合費を先に払え」
とはどういうことでしょうか・・・

 

不都合はまた、別の場面でも。

金融機関に開業の融資を申し込みにいったら、
「営業許可書を提出することが条件」だと。

でも、営業許可書を手に入れるためには、
内装などの工事が終わっていないといけません。

工事をしてもらうには、お金が必要です。

そのお金が必要だから融資を申し込んだのに・・・

「先にお金を出すことが融資の条件だ」
と言われてしまったら、
先に進めないわけです。

 

どうにかならないもんでしょうか。

商店街の組合も、
助成金や補助金を出す行政も、
金融機関ももっと柔軟に対応してもらいたいものです。

日頃「地域のために!」や
「商店街を元気に!」と掲げていますが、
本当にやる気があるのでしょうか。

 

 

結局今回は、こんな事態を見るに見かねた方が
支援を申し出てくれたため、
プロジェクトを先に進めることができました。

その人の姿勢や志を周囲の人はよく見ているものです。

そして、こういう時こそ人とのつながりが問われますね。

 

ただ、これを美談で終わらせちゃいけない。

本来だれがやるべきことだったのか。

本当に街や産業を変えようと思うならば、
自分たちのあり方を見直し、
スタンスを変えなければいけない関係者は多いはずです。

 

今回店をはじめようとしている場所は、
シャッターが目立つ商店街です。

なのに、組合への加入費として30万円が必要だと聞きました。

組合の関係者には、
「組合に入ることに本当にそんな価値があると思っているのか?」
聞いてみたい。

僕が組合の人間ならば、通りの活気を作るために、
30万円プレゼントしてでもその商店街で開業してもらいたい
と思いますが・・・

 

自己改革って、本当に難しいんですね・・・

 

 

※トップ画面の写真と本文の記事は関係ありません

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この記事を書いた人

奥村 聡(おくむら さとし)
事業承継デザイナー
これまで関わった会社は1000社以上。廃業、承継、売却・・・と、中小企業の社長に「おわらせ方」を指導してきました。NHKスペシャル大廃業時代で「会社のおくりびと」として取り上げられた神戸に住むコンサルタントです。
最新著書『社長、会社を継がせますか?廃業しますか?』
ゴールを見すえる社長のための会【着地戦略会】主宰

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