企業再生のお客様から・・・
「どうにか続いています」
「おかげさまで順調です!」
毎年送られてくる年賀状の片隅に書かれた一文に、
どれだけ励まされたでしょうか。
年月が経ち、
お顔もぼんやりとしか思い出せなくなりつつある
社長さんから送られてくるものです。
まだ僕が今のスタイルを確立する前のこと。
都内の教育事業を営む会社が
終焉をむかえようとしていました。
専門学校や塾、出版など手広くやっていた会社です。
借金は膨れ上がり、資金は足りなくなりました。
代表者は完全に闘志を失っています。
「生徒がいるのに、事業を潰すことはできない」と、
幹部の数人が立ち上がりました。
そのお一人が、年賀状の主です。
学習塾の部門を救い上げるために、
僕が支援をしました。
それから毎年、年賀状で報告をいただいています。
その都度無事を確認してホッとするとともに、
仕事ができて良かったと実感させてもらっています。
苦しかったどん底の日々・・・
この度小説を書いたので贈らせていただいたところ、
お返事をいただきました。
お仕事をしていた当時は大変でした。
当時の代表者が雲隠れしたり、
突如、破産管財人がやってきて
1000万以上の支払を要求されたり・・・
しかし、その後の道のりも本当に大変だった様子です。
「一度傾いた事業を回復させるのは、
想像をはるかに超える厳しさだった」
と言います。
社内には倦怠感が漂い、
離反して生徒を引き抜いて独立するような人もいたそうです。
想像しきれない困難があったのでしょう。
とくに最初の二年は、特に精神的に苦しかった、と手紙には。
「ぬるま湯の組織の改革で、
ついて来れられないスタッフの一人また一人と退職しました」
「資金の底が見えてくると、
来年は潰れるかな?と毎日のように思っていました」
しかし、今は軌道に乗ったご様子です。
福利厚生や手当なども少し充実させ、
社保にも入り、ボーナスも出せるようになった、と。
ここ3年は増収増益で、
累積赤字もなくなり、納税法人になれたり・・・
起業時の目標の1つにされていた
「普通の会社にする」
を実現されました。
ここまでのがんばりに、心底頭が下がります。
立て直し成功の秘訣
再生の秘訣は何だったのでしょうか?
その社長さんは「内部改革」だと言います。
「経営の先を読む力・リスク回避・営業戦略・などなど、
それらも当然重要なのですが、
やっぱり会社は人が集まって組織をなしているので、
内部改革が全てだと思います。」
最後はテクニックじゃないというということですね。
自ら困難に飛び込んだ勇気。
事業をよみがえらせた実行力と忍耐力。
深く尊敬いたします。
そして、会社のリスタートに関わらせていただいて、
本当にありがとうございます。