とある会社の分社の支援をしています。
その会社には、東京の本社の他に、
大阪に事業所がありました。
一つの会社ではあるのですが、
内部的にはバラバラでした。
大阪の事業所は独自の給与体系を作っていましたし、
借金や取引も独断でしていました。
たしかにその状況自体がおかしなことで、
「なんでそんなことになってしまったのか」
と不思議でなりません。
会社の過去の長い歴史があったようですが・・・
ただ、今となっては、
東京本社と大阪店の間での軋轢が強くなってしまっているのも事実。
大阪のほうは義務や責任がないのに、
自由だけ与えられているといった不整合も
生じてしまっています。
「何か手はないか?」と、
東京の社長たちが奥村のところに
相談にこられたのは半年以上前のこと。
強権をもって東西を統一するという方向も検討しましたが、
かえって事態を悪くしてしまいかねません。
そこまでの強いリーダーシップは持っていないと
東京の社長たちは自覚されているようでした。
仮に統一を目指すにしても距離の問題もあります。
そこで結局、大阪店の分社という結論をとりました。
社内で別々に運営されているという状況を肯定し、
それに法人格という形式を合わせるかたちです。
これからは大阪の法人は独立した存在として、
経営がなされます。
大阪がした契約や銀行からの借金なども、
東京からすれば「別会社のあまり関係のない話」
ということになります。
一方で、ただ関係を断つのももったいない面もあります。
協力した方がお互いにとって
メリットのある場面もあるでしょう。
そのようなつかず離れずの思惑から、
独自に営業活動をする一方で
「同グループとして相乗効果が狙える部分では協同しよう」
ということになりました。
手続きや細かな決め事はまだまだ残っていますが、
大きな方向性が見えたことで、
ようやく会社全体で前を向いて進めそうな雰囲気となりました。
※会社分割については、こちらのサイトをご参照くだされば。