ビルを何棟か所有している会社があります。
2年前にお父様がお亡くなりになり、今はお母さまが株式の大半を持っています。
そんな会社で分社の話が検討されています。
お子さんが数名おり、「それぞれがビルを所有する会社を経営するようにしたほうがいいか」と・・・
お父さまが亡くなった後は、お母さんとお子さんの合議で経営をしていましたが、どうもしっくりこなかったのでしょう。
そこで、もうそれぞれが自分の責任で経営できるようにしよう・・・という方向性になったようです。
そのアイデア実現のため奥村にも声がかけられました。
僕としては、最終判断は一人でやったほうがいいと思っているため、話の方向性としては肯定的です。
責任がないのに口だけ出す人が厄介になるケースは多いですからね。
一方で、ただ「これからは別々にやりましょう」というだけでは、ちょっと寂しいところもあります。
お互いが相乗効果を持てるようなつながりは保つような仕組みも考えたいところです。
で、「奥村『にも』声がかかった」とお話ししたとおり、相談者が声をかけているのは僕だけではないのです。
他のコンサルタントや専門家も含め、数人に声をかけてから「誰に依頼するか決めよう」としていらっしゃいます。
そんなライバル(?)が、「税制適格でやらないと税金が大変なことになりますよ」と話をしたそうです。
(適格うんぬんの話は、細かくなるのでここでは省略しますね)
それを聞いた相談者さんが、そのあたりどうなっているのか、と僕に問われました。
もちろん税金のことは想定してあります。
ただ、僕がそれをやるわけではありません。
僕は税理士ではないので、税務申告自体をやることはできません。
だから他者を使ってクリアすることになります。
事業承継の場面でどんなところが税金の論点になって、どうやって課題をクリアしているかは分かります。
また、税理士の力量やタイプ、仕事のやり方などを見極めることもできます。
顧問の税理士さんが組織再編の税制に心もとない様子ならば、できる人を探して連れてくることもあります。
税金面での話をしましたが、同様に司法書士や弁護士、社労士、公証人も・・・必要に応じて活用します。
僕が自分で最終の作業までする場面もたまにはありますが・・・
ただ、あくまで僕の仕事は「一番よい計画を立案して実行する
こと」なのです。
各専門家が自分の専門分野の仕事に限定して責任を負う一方、僕はプロジェクト全体について責任を負うのです。
奥村が仕事で心がけていること
全体について目を配り、計画を作る奥村は、こんな点を意識して仕事をしています。
・法的な問題が起きないようにする
・依頼主が感情的に穏やかでいられること
・余計な税金や手数料を支払わないで済ませる
・面倒を少なくし、シンプルな策を使う
・先の相続まで視野に入れた準備をする
時には、上記に加えて、後の商売の展開の設計や後継者への経営指導まですることもあります。
また過程では、計画全体の流れや手続、必要となる費用(税金込も)などの全体像もお客さんに見えるようにしています。
後になって想定外の費用を請求されるのは、誰でも嫌な気分になりますからね。
少々長くなりましたが、こんな感じで自分のノウハウや他の専門家の知恵を使い、高次元でバランスを取りつつ、プロジェクトを実現できるよう努めています。
自分の専門分野の責任を全うしようとする他の専門家と僕の立ち位置の違いが、少しは伝わればいいのですが・・・
なかなか分かりにくいものがありますね。
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