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会社はいくらで売れるのか?計算方法は?

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会社って、いくらで売れるの?

会社が売れるものだったとしたら、
次の疑問は「はたしていくらで売れるの?」ですね。

信用や資産や負債や技術や人が集まってできた会社という存在。

とらえどころがなく、きわめて概念的です。

これを数字として評価するのはイメージが沸きづらいと思います。

一応、何らかの基準がなければならないということで、
会社の評価方法がいくつか確立されています。

このあたりの詳しい話は、
興味があればその手の本などで学んでもらえたらいいでしょう。

ただ、私としては、
社長がそんなに知識を蓄える必要はないと思っています。

 

会社の値段の計算方法

まず参考までに、

小さな会社向けでわかりやすい計算方法を紹介します。

会社の値段=①純資産+②営業的価値

「①純資産」は単なる“もの”として考えた場合の会社の価値です。
財産がどれぐらいの価値があって、負債がいくらあるか。
それの差引によって価値が導き出されます。

〔純資産=資産-負債〕

 

②会社にはものとしての価値の他に、
将来にわたって価値を生み出していく
仕組みとしての価値(営業的価値)もあります。

例えば、資産は全然持っていないものの、良い顧客を押さえていて、
毎年大きな利益を生み出す会社があったとしましょう。

この会社を純資産だけで評価していたら、適正とは言えません。

利益を稼ぎ出す力も加味しなくては不当になってしまいます。

営業的価値は、1年間でたたき出す営業利益を基準にします。

あとはそれを何年分考慮するかによります。

何年分の営業利益を会社の値段に加えるかは、
業界や会社の内容次第です。

堅調に長い間同じような利益を出せる見込みがあれば、
10年分などの長期の営業利益を
加算することがあるかもしれません。

逆に、浮き沈みが激しい業界(代表例は飲食業)や、
社長が代わったらすぐに業績が落ちる可能性がある場合などは、
1年分の営業利益にとどまったりする場合もあります。

 

会社の評価方法を深く学ぶより大切なこと

感覚をつかんでいただきたくて、
簡単に会社の価値の求め方を紹介しました。

でもむしろ大切なことは、
会社の値段なんてあってないようなものだ
ということかもしれません。

たとえば値段がしっかり決まっていそうな不動産ですら
路線価、固定資産評価額、鑑定評価、市場価格・・・と、
評価方法によっていくつもの値段が登場します。

ましてや、とらえどころのない会社です。

値段は景気などの状況によって多きく変わます。

買い手の候補数だって少ないので、
流通的な安定もしません。

社長が変われば、すぐ業績も上下します。

決算の数字だって動かす気になればできてしまうでしょう。

確かな数字を導くことは難しく、
価格なんてあってないようなものなのかもしれません。

 

社長の中には、どこかの誰かが算定した会社の価格に
縛られ続ける人がいます。
「何年前、うちは1億で売れると言われた」と・・・

その値段に固執するあまり、機会を逃したり、
判断ができなかったりするケースを目にしてきました。

会社の価値はあくまで目安でしかないのです。

売値は、
売り手と買い手が「その値段でいい」と考えれば、
それで決定です。

税金の問題を脇に置いておけば、
いくらだっていいのです。

それぐらい柔軟に考えておくぐらいで
ちょうどいいように思います。

 

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この記事を書いた人

奥村 聡(おくむら さとし)
事業承継デザイナー
これまで関わった会社は1000社以上。廃業、承継、売却・・・と、中小企業の社長に「おわらせ方」を指導してきました。NHKスペシャル大廃業時代で「会社のおくりびと」として取り上げられた神戸に住むコンサルタントです。
最新著書『社長、会社を継がせますか?廃業しますか?』
ゴールを見すえる社長のための会【着地戦略会】主宰

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