先日、品川のプリンスホテルで打ち合わせをしていたら、三菱グループの会社の株主総会もそこで行われていました。
あれだけの大企業になると、すごい数の人間が動くことになるのですね。
6月は株主総会がたくさんあります。
中小企業の場合は、そんなに株主がいません。
むしろほとんどはオーナー企業でしょう。
株主総会を実際に開催するところは少なく、議事録に押印だけして「はい、おわり!」といった感じで次の期に進むケースが多いのではないでしょうか。
株主総会はたとえ適当であっても、決算の申告の内容には気を使う社長は多いでしょう。
それ次第で、納めるべき税金の額が上下します。
また、銀行から融資を受けている場合は、決算内容を提出しなければいけません。
現実は赤字でも「さすがに赤字の決算書を提出したら、融資を引き上げられてしまうかも」と心配になり、黒字にするための何らかの作業がなされたりします。
決算は会社経営の一大事です。
決算を乗り切るために、小手先のテクニックがごにょごにょと活用されたりもしています。
ただ、こんなタイミングだからこそ、広い視野で先のことまで考えてみていただきたいとも思います。
例えば、利益をあげられていない事業。
黒字に見せて決算を乗り切ったところで、いつか無理がやってきます。
やみくもにがんばるだけでは傷口を広げてしまうかもしれません。
例えば、社長さんが高齢なのに、後継者がいない会社。
いつまで会社を続けられるでしょうか。
また、ただ状況が変わるのを待っているだけでは、おそらく何も変わらないでしょう。
決算は、年に一回状況を整理できる機会です。
一度足を止めて、普段は考えなかったことを考えてみてはいかがでしょうか。
不都合な事実を前に、見て見ぬふりをしていたことだってあるかもしれません。
(人間だからそんなものです)
決算が固まり、社長が持つ会社の株式の価格が見えたところで、相続のことなども考えてみていただきたいタイミングですね。
もちろん、この先の事業や会社をどうしていくか、という事業展開的な面も同様です。