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ショートカットに期待しない

明日から熊本で廃業コーディネーターゼミが開催となります。

この後最終準備を進めます。

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このゼミでは、「0から」をかなり意識しています。

0から仕事を受け、0から考えて実行する。

このプロセスをゼミ生のみなさんにも体験してもらうことに意味があると考えているのです。


テキストも自分で完成させるスタイルだし、なんのお膳立てもないままに課題を投げます。

情報でなく、体験を提供したいと願いからです。

そうでなければ血肉にならないし、現場では使い物になりません。




明日参加する方の中には、手っ取り早く使えるノウハウを欲しいと思っている人もいらっしゃるかもしれません。

この「手っ取り早く」を求める心って、現代の病いのようにすら感じます。

パッと金を稼ぐ方法、簡単に成功する方法なんかのノウハウ本が氾濫していたり、と。


なんでも効率よく、ショートカットして最短距離でゴールにたどり着こうとする。

それができると思っている・・・

しかし、実際はそんなわけないのでは?


この安易にショートカットを求める姿勢は、見当違いであるどころか危険でもあると感じます。


たとえばホームページを作る時、どのようなアプローチがされることが多いか。

経験上、業者さんから「上手くいっている同業者のホームページと同じようなもの」を提案されるケースばかりでした。

でも、この話に乗っかった先にあるものは、見栄えだけ似ていて全然集客できないものだったりします。


「かたちだけ真似すれば成功するだろう」というショートカット思考の落とし穴がここにもあります。

ものごとそんなに甘くはありません。

そんな軽薄な姿勢は相手も見透かします。

大切な武器となり得る自分の個性や過去の積み重ねを無力化し、自分の価値を損なうことになってしまうでしょう。


もう楽しようという気持ちはあきらめて、地道に積み重ねていくしかないのでしょうね。

みんなが楽で速くばかりを求めるので、ショートカットを捨てる意識を持つだけでもいい仕事ができる時代なのかもしれません。



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この記事を書いた人

奥村 聡(おくむら さとし)
事業承継デザイナー
これまで関わった会社は1000社以上。廃業、承継、売却・・・と、中小企業の社長に「おわらせ方」を指導してきました。NHKスペシャル大廃業時代で「会社のおくりびと」として取り上げられた神戸に住むコンサルタントです。
最新著書『社長、会社を継がせますか?廃業しますか?』
ゴールを見すえる社長のための会【着地戦略会】主宰

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