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後継者は親の会社に入る前に他社で経験を積むべきか?

目次

後継者は、他社で働いてみたほうがいいか?

こんにちは、事業承継デザイナーの奥村聡です。

今日は、後継者候補の方の経験の積み方を考えてみましょう。

たとえば「いずれは親の会社を継ぐつもり」の社長の子供など、後継者候補はいかに仕事の経験を積めばいいでしょうか。

一つの論点として、「親の会社(=自社)にすぐ入るか」、それとも「他の会社に勤める経験をしてみたほうがいいか」という論点があります。


私の知人には、後継者社長が何人もいます。
中には彼ら、彼女らの代になってから会社を著しく成長させた方もいます。


質問してみました。
「親の会社に入る前に一度他の会社に勤めてみたほうがいいか?」

この問いに対して、十中八九「他の会社も経験してみたほうがいい」と回答をえました。

業界の常識、自社の常識に染まってしまうと、新しい発想が出てきません。
仕事のやり方に問題があったとしても、それが常識になって疑問を持たないことも考えられます。
他社の空気を吸うことで、そんな弊害が回避されます。

先代社長をはじめ、社内の人たちとは違った視点でものを見れるようになることが後継者の武器になるはずです。

また、こんな意見もありました。
「どんなに仕事ができない若造でも、社長の子供というだけで特別扱いされてしまうもの。一度は親の威光が届かないところで働いてみて、社会の理不尽さも体験したほうがいい」

この論点についてはほぼ決着がついていると考えても良さそうです。


どれくらいの大きさの会社に勤めるか

他社で仕事の経験を積むとして、どんな会社に勤めてみるのがいいか、という疑問が次に湧いてきます。

まず、その大きさを考えてみましょう。


たとえば、自社が従業員50名の会社だったとしましょう。
そして、同じ業界のトップ企業には、従業員1万人の誰もが名前を知るような有名大企業があったとします。

仮にこのトップ企業に入ることができたとして、自社を継ぐという意味において、その経験は生かされるのでしょうか。

トップ企業の仕事はきっと最新のものでしょう。
自社では体験できない仕事があるはずです。

しかし、大企業になればなるほど分業が進みます。
後継者が体験できる仕事は、全体のほんの一部になってしまうことでしょう。

ところが人材の乏しい中小企業の仕事では、一人が何役もこなさないといけません。
社長という立場であっても同様です。
また、企業の経営者となるからには、仕事の全体像が見えるようになっておきたいところです。

このように考えると、自社よりもはるかに大きな企業に入るというのは私はオススメしません。

私の尊敬する友人であり、後継者社長の株式会社やますの諏訪社長がいます。
千葉県の「食」のお土産を中心に製造・流通・店舗運営を行っている会社ですが、彼が社長になってから数十名だった従業員は10倍近くに増えています。
会社規模を大きくすればいいというわけではありませんが、諏訪社長の会社は内容も素晴らしい点も念押ししておきます。

彼も自社で働く前に、同業他社で経験を積んでいます。
どうしてその会社を選んだか聞いてみると、このように回答してもらいました。

「自分の会社(当時は親の会社)をこれくらいの大きさにしたいと思う会社だから選んだ」と。

非常に納得感のある考え方ではないでしょうか。

同業種か、他業種か?

最後に、自社に入る前に務めるべき会社は、同業種がいいか、他業種がいいかも考えてみましょう。

同業の会社ではたらくメリットは、自社に入ったときにすぐ役立つものが手に入れられそうなところです。
情報、技法、人脈……。
うまくいけば、自社にも直結するものが手に入るかもしれません。

しかし、個人的には、そんなに同業種にこだわらなくてもいいのではないかと考えています。

他社のリソースは、そんなに都合よく自社には移行できません。
所詮、他社のものなのです。

また、同業だと、同じ分野を支配する常識に囚われている可能性が高くなります。
仕事を覚えられる代わりに、旧来の考え方や行動が染みついてしまう懸念もあります。
一長一短ではありませんか。

他業種であれば、新鮮な空気に触れられます。
他業種から持ち帰ったものと、自社にある既存のものが組み合わされて、面白い化学変化を起こすということもあり得るわけです。


多くの方は、自分の会社が属する業界の特異性を強調する傾向にあります。

たとえば、私のような経営コンサルタントに対しては、「ウチの業界の仕事をやったことがあるの? 特殊な業界だからね」と言います。
でも、こちらにしてみると、そうは言う者の、実際のところはどの業界だろうがそんなに差はありません。
経営や事業承継の本質は変わらないのです。

これは後継者の仕事キャリアでも同じことが言えると思います。
「他業種の会社であろうが、そこでいい仕事ができたのならば、自社に入ったときもいい仕事ができる」と。

私はこのように考えるので、同業種であることにこだわるよりは、「自分がいい経験を積める会社」「自分を成長させてくれる会社」を優先させたほうがいいと思います。

着地戦略会へのご招待

最後までお読みいただきありがとうございました。

今回は、自社で働く前に、他社で経験を積むべきかというテーマを考えてみました。
いかがでしたか。

私、事業承継デザイナーの奥村は『着地戦略会』を運営しています。
会員さんには、メルマガや音声レターが届きます。

社長に良きゴールを迎えてもらうことを目的としていますが、後継者候補の方の入会もオススメです。
役立つ情報や知恵があるはずです。


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この記事を書いた人

奥村 聡(おくむら さとし)
事業承継デザイナー
これまで関わった会社は1000社以上。廃業、承継、売却・・・と、中小企業の社長に「おわらせ方」を指導してきました。NHKスペシャル大廃業時代で「会社のおくりびと」として取り上げられた神戸に住むコンサルタントです。
最新著書『社長、会社を継がせますか?廃業しますか?』
ゴールを見すえる社長のための会【着地戦略会】主宰

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