兵庫県内の会社の社長さんから、遺言作成のお仕事を受けています。社長さんは実質的には引退していて、御年75歳です。
財産調査や各種資料集めを行いつつ、遺言内容の検討をしています。内容が固まったら公証役場の公証人に出張してもらって公正証書遺言にする予定です。
普通は公証役場に行くのですが、あまり社長に負担をかけたくないので、公証人に出張をお願いするつもりです。
一代で会社を作り上げてきた社長さんですが、今の現実はそのがんばりを報いるものではないようです。会社の後継者問題であったり、家族との関係であったり、と。
うまくいかないことを歯がゆく思い、ご自身のことをふがいなく思っていらっしゃるようです。
「これまで人を頼らないで、自分でがんばるようにしてきた」
「事業承継や相続というのははじめてのことで、どうしたらいいか分からない」
「こんなことまで人に話したことはないが、どうにか力を貸してほしい」
涙を流しながらこんなお話をなされました。
僕としてはその想いにお応えできるよう、真摯にお仕事をするつもりです。
一方で、つられて感情的に高ぶることなく、冷静に現実を見極めるようにしなければならないのだとも思います。
とはいえ、ここまで信頼し、期待してくださることは本当にうれしいですね。
専門家冥利につきます。