「会社は可能なかぎり永続させるもの」
という常識が世間にあると思います。
まずその常識を疑ってみてもいいのかもしれません。
会社を続けなければいけないという心理が
話をこじらせているケースは
たくさんありそうな気がします。
会社はいつやめてもいいと思えれば、
もっと自由に発想し、
軽やかに行動できる気がするのです。
事業承継や廃業に悩む社長を見ていると
そう思えてなりません。
時代の過渡期に差し掛かり、
変化が大きい時代です。
会社だけが永遠の命をもって継続していくと考えるのは
現実の環境とのズレがありますよね。
廃業を前提とした会社があっても
いいのではないでしょうか。
僕は『ひょうごエンジン』という会社をやっていますが、
この会社は誰かに継がせるつもりはありません。
ノウハウ的なものを
そのままコピーして承継できるとも思っていません。
あくまで個人で仕事をしやすくするための会社です。
資産や負債を管理したり。
個人事業では取引しづらい相手と取引するためであったり。
自分が潮時だなと思えばその時は廃業させるでしょう。
もしかすると、社長のままで死んでしまうかもしれません。
このときは誰かに後処理をしてもらうだけです。
ちなみに、僕は他の会社から依頼され
後処理の役目を引き受けています。
もし社長に万が一のことがあれば、
社長に代わって社内の清算処理などを行う約束をしています。
これでご家族や債権者などへの迷惑を
最小限に食い止められるでしょう。
同じように、
僕の会社でも僕に代わって処理をしてくれる人を
これから見つけておかなければなりません。
まだまだ元気なつもりですけどね。
「会社はたたんでもいい」
そう考えてもいいのではないでしょうか。
いつでも畳むことを視野に入れておけば、
会社継続のために無茶をするようなことが
なくなるでしょう。
会社の目的を達することができれば
その会社を終わらせるべきだと思いますし。
老舗神話が強い日本です。
しかし、出口を求めて苦しむ社長さんたちを見ていると
やめること、そしてまた作ることを
もっと柔軟に考えてもいいように感じます。