【新刊】『0円で会社を買って、死ぬまで年収1000万円 (光文社新書)』
先月、事業承継というよりは、経営再建に近い相談を受けてきました。
3時間にもわたる話し合いとなりました。
その間、何度か「それは今話をする必要がありません」と、僕は答えを拒絶した気がします。
たとえば、こんな話の流れです。
「このままやっていても利益は出せずに会社はつぶれます。
ならば、思い切ってやり方を変えて利益率を向上させることにチャレンジするべきでしょう」
状況を分析しながら、僕がこのような話を展開します。
すると、社長を含めたご家族も、「そうですね。その方向しかないと思います」と。
ならば、次に考えるべきは、当然「どんなどうやってやり方を変えるか?」ですね。
ところが、社長がおもむろに言い出します。
「今のオフィスを借りている不動産は、抵当権がついています。もし大家が破産したらどうなりますか?」
これ、今考えなくてもいいですよね。
心配かもしれませんが、その答えを知ったところで、利益は向上しません。
そして、利益を向上させられないのならば、会社はつぶれるだけなので、考えても無駄になります。
答えられないことはありませんが、答える必要はありません。
むしろ普通に回答してしまうと、ペースを乱され、話し合いは混とんとしていくでしょう。
僕は質問を拒絶し、話を元に戻します。
話し合いの交通整備役が重要なポイントとなる場面です。
もし、僕がまだ経験が浅かったころならば、普通に回答してしまったかもしれませんね。
さて、こんな風に話があちこちに飛ぶ様子を、あなたは滑稽に感じるかもしれません。
でも、行き詰っている会社ではよくある景色です。
状況が悪くなると、今本当に考えるべきこと、エネルギーを注ぐべきことに対して集中することが難しくなってしまうのでしょう。
そして、問題の整理と優先順位付けができないから、余計に悪い流れを修正できないし、必要なアクションも起こせなくなってしまうようです。
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