昨日は雪が本格的に降りはじめた東京からギリギリのタイミングで神戸に戻りました。
あと少し遅ければ帰れなかったでしょう。
飛行機の中で週刊ダイヤモンドの「廃業or承継」特集号を読んでいました。
ビジネス系の雑誌で事業承継が特集されるケースは、これまで何度も目にしました。
それなりに目を通しているつもりですが、内容のピントが合ってきているように思います。
(上から目線ですいません)
かつては「何が言いたいのか分からない」とか「相続と事業承継の話がごっちゃになっている」と不満に思うことがよくありました。
メディアも、だんだんと扱うべき切り口が見えてきたのでしょうね。
ただ、まだ物足りない感じもしました。
何が原因なのかなぁと考えていましたが、きっとそこに「心」が無いのだと思った次第です。
「こんな問題がある」「こうなると大変」とマイナス面の指摘は得意です。
でも、現場にいる社長に対して訴えかけるメッセージは乏しい。
これがマスメディアっぽいところなのでしょう。
先日僕が講師を務めた事業承継講演で「面白かった」「新しかった」というお声をいただきました。
でもテーマはあくまで『事業承継』であって、特別新しい題材ではありません。
しかし、僕の話にそう感じていただけたのは、社長の「心」を語ったからだと分析しています。
幕を引くにはどうするかを語りつつ、僕なりの「社長業のおわり」とはなにかを伝えようとしました。
それと同時に、「会社をどうする?」ではなく、「あなたは社長をどうやって辞めたいですか?」を問い続けました。
いわば、一人の人間としてのおわりへの向きあい方を取り扱ったのです。
週刊ダイヤモンドの特集になかったのは、こんなマインドの部分なんだろうなと思っています。
良いことが書いてあるのかもしれないけれど、なんだかグッとこない。
表層的なところだけで論じるとそうなってしまいますね。