血のつながらない人間を事業引継ぎの後継者に
『血縁がない者』に事業を継がせるケースもあります。
親が社長をやっていたとしても、親の会社で子供が働いていないケースが増えているので、近頃、この第三者パターンの事業承継の割合は増えています。
ただし、同じ親族外に承継させるケースでも、
①経営幹部や従業員などの内部人材に事業承継する場合
②まったくの外部の人材に会社をゆだねる場合
でまったくアプローチは異なります。。
後者は『継業(けいぎょう)』などと呼ばれることもあるようです。
→「継継業とは(外部の第三者へ承継)」
第三者承継は、子供がいないときの代替策か?
事業承継のセオリーでは、子供の後継者がいない場合の代替策として、この従業員や社外人材への承継が考えられてきました。
たしかにこれまではそうだったのかもしれません。しかし、現代のように変化の大きな時代となると、血縁か否かよりも、後継者の持っている能力や人徳の方が重要となっている気がします。
ゆえに、時には子供がいるのに、あえて血縁がない人材を会社の後継者に選択するケースもあります。
血縁を重視するか否かに正解はないので、先代社長が何を大切にするかの問題です。
ファミリービジネスにこだわるのか、会社の存続なのか。事業の内容や組織的に、どんな人材をトップにした方がいいのか。さらに後継者候補の姿勢や能力は・・・
まずはご自身の『ものさし』をはっきりさせることが大切なのでしょう。
第三者を後継者にする場合の問題点
血がつながらない人物を後継者と決める場合、その人の能力や人間性は認めている場合が多いはずです。「こいつなら会社を任せてもいい」と思っての判断でしょうから。
そうなると、第三者への承継の場合は、ソフト面よりも手続や形式面での問題がネックになりやすいのでしょう。
たとえば、株式をどうやって手渡すか。
相手は血縁ではないので、「ほっておいても相続で株式が手に入る」ということはありません。何か特別な手を打っておく必要がでてきます。
また、後継者の資金力が乏しく、株を買取ることが難しいケースもあります。こんなときは分社の手法を使うなどの工夫が必要な時もあります。
第三者への事業承継のお手伝い
事業承継デザイナーの奥村聡は、事業承継のお手伝いを得意とします。後継者が第三者のケースでは、より価値あるコンサルティング等ができるでしょう。
法的手続だけでなく、経営や数字面、さらには後継者との間に入った意見調整まで担えます。後継者さがしに乗り出す場合もあります。
まずはお気軽にお問合せください。