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廃業、М&A、事業承継、継業・・・社長の出口戦略は?

 

かつて、
ひょんなことから社長になった女性の
相談を受けていました。

英語が得意なこともあり、
貿易をやっている5人ほどの小さな会社で
バイトをはじめました。

その後、社員に登用されました。

 

仕事を覚え、業務の中心的な役割を担うようになったあるとき
社長が「もう引退する」と突然の宣言をしました。

その女性は、会社をたたむか、
自分が社長をやるかの選択を迫られることになったのです。

まだ30代前半。

経営というもはほとんど分からない状況です。

会社には借金んもあります。

どうしていいか分からず、
いろんな人の話を聞いて回りました。

そのとき話を聞いた先輩社長の一人から

「社長になるということは後戻りできない片道切符。
しっかりとした覚悟がないならやめておいたほうがいい」

と言われたそうです。

 

結局、この女性は社長になって火中の栗を拾いました。

その時から7年経ちましたが、会社は無事に続いています。

 

社長になるのは片道切符。

この言葉を思い出すと、
いまでも「確かにそうだよなぁ」と
うなずいてしまいます。

社長はいろんなものを背負わなければなりません。

簡単に辞めることはできないのです。

いざ社長を辞めようとしても
個人保証の問題が残ったりもしますしね。

 

 

片道切符と表現されるほど、
社長を辞めるのは難しい。

でも、永遠に辞めないこともできません。

人間としての寿命があるし、
その前に会社の方が無くなってしまうことだって
あるのですから。

 

普通の社長は、
自分の出口戦略なんてほとんど考えていません。

目の前の仕事に集中しなければなりませんから、
それも仕方がないことでしょう。

 

社長の終わりにはどんなかたちがあるのか?

この機会にちょっと整理してみましょう。

 

一般的には子供などに継がせる事業承継があります。

また、従業員や第三者に継がせる承継もあります。

最近ではこれを「継業」と言ったりもするようです。

 

さらに、遠い第三者に会社を売却する、
事業譲渡やМ&Aもあります。

以上は、社長は辞めても
会社は存続するパターンです。

 

一方、会社が残らないパターンもあります。

自主的な廃業だったり、やむを得ずの倒産だったり。

 

また、社長に目を向ければ、
自分の意思で退任した場合と、
意に反した退任がありそうです。

前者は、
年齢などを考慮して自ら社長を辞任するのが場合が代表例。

後者は、事故などによる急逝や会社の倒産などを原因として
社長業にピリオドを打たれるような場合です。

 

いずれのかたちであっても、
きわめて難しい中小企業の社長の出口戦略。

どうにか良い出口に着地してもらうことを使命に
僕は仕事をしています。

 

〜お知らせ〜
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この記事を書いた人

奥村 聡(おくむら さとし)
事業承継デザイナー
これまで関わった会社は1000社以上。廃業、承継、売却・・・と、中小企業の社長に「おわらせ方」を指導してきました。NHKスペシャル大廃業時代で「会社のおくりびと」として取り上げられた神戸に住むコンサルタントです。
最新著書『社長、会社を継がせますか?廃業しますか?』
ゴールを見すえる社長のための会【着地戦略会】主宰

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