製造業の事業継承および廃業等を考える
製造業の「出口」を考えてみましょう。
製造業の事業継承は?
製造業の場合、工場などの不動産を所有している会社が多くあります。
すると会社の株価が高くなりがちです。
株価対策を打ち、後継者への株式承継を上手やりたいところです。
同様の理由で相続対策も必要になります。
社長のプライベートな相続の問題で
後継者の会社運営の足を引っ張らないようにしておきましょう。
逆に設備投資などで多額の債務を抱えている会社もあります。
こちは株価は低くなりますが、
そのまま借金を後継者に背負わせてもいいのかという
問題が生じます。
返済の目途がたたない借金があるならば、
継がせ方を考えなければいけません。
なにも会社をそのまま継がせるばかりが、
事業継承のやり方ではないのです。
製造業の事業継承を考えるにおいては、
技術と人の部分が一番のネックになるかもしれません。
貸借対照表に現れない部分です。
職人の持つ技術をどうやって絶やさず残していけるか。
職人の高齢化の一方で、
人手不足が進み若手の雇用が難化しています。
働き方やを世の中に合わせて変化させ、
魅力ある職場づくりが必要となっているかもしれません。
同時に、脱下請けなどを図り、
利益を出し続けられる会社になるための
構造改革にも取り組むときかもしれません。
会社の一部分だけの最適化は機能しません。
事業継承を契機に、会社全体の最適化に取り組みましょう。
事業継承を繰り返し
会社を残していくことは簡単ではありません。
一方で、製造業には
日本製品への尊敬やニーズの高まりといった
追い風も確実にあります。
会社が減っているからこそ
事業継承をクリアすれば、
業界での存在感は高まっていくのです。
製造業のМ&Aなら
技術力をもつ製造業の会社にニースがあるようです。
中国をはじめとする海外の会社が
日本の製造業を買いに来ているという話もよく聞きます。
職人頼みの技術から、
仕組化された技術へ進化できるかが鍵でしょう。
いたるところで業界の再編は進んでいます。
製造業でも同様です。
小さな複数の会社をひとまとめにして
力を持ち、効率化を進めようとする取組みが代表例です。
自身の会社の周りの動きに注意を払い、
ときに、再編に組み込まれることを
意識しておいたほうがいいかもしれません。
もちろん自らが再編を仕掛けていくのも手です。
製造業の廃業・清算なら
製造業の場合自社で工場を所持している場合が多くあります。
工場は戸建住宅などと比べると売りにくいタイプの不動産です。
売却するには時間がかかり、
ひいては清算に時間がかかることを覚悟しておきましょう。
他社に工場を貸し出そうとする場合も同様です。
借り手を見つけるまでに苦戦する場合も多いかもしれません。
所有していた場合の工場の売却や、
借りていた場合の工場の返却で、
土壌汚染があると莫大な費用がかかることがあります。
廃業を決定し、清算を行うなかで
在庫商品を処分することになります。
この処分価格は
帳簿価格よりも下回ってしまう傾向があります。
商品等を売却して借金等の債務を支払いをしようと計画していたら、
目論見が外れる恐れが出てきます。
シミュレーションは厳し目にしておきたいところです。