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会社再生案件や事業承継の今後の展望は?

 

年が明けて新たなスタートとなりました。

今年もよろしくお願いいたします。

 

事業承継や会社再生、廃業などといった
『中小企業の社長の出口』を自分の専門分野とする僕です。

新年なのでそのあたりを見回してみましょう。

 

 

数年前まで声がかかる案件の半分以上は、
いわゆる再生案件でした。

借金が重たくなり、
外科手術をしなければどうにもならない・・・と。

 

同様に、僕が運営する会社分割ドットコムからの問い合わせも、
”第二会社方式”を使いたいというものばかりでした。

会社分割や事業譲渡を使って会社を良い部分と悪い部分の二つに分け、
良い方だけでも生き残らせようというものです。

 

ところがこの再生案件や第二会社方式の依頼数はここ数年低下しています。

その大きな理由として、銀行が返済猶予を認めてくれるのが
あたり前になったことがあげられます。

要は痛みを伴う外科手術をしないでも、
時間稼ぎができてしまうのです。

 

ただ、世の中小企業の経営状況が良くなっているのかといえば、
けしてそんなことはないと思います。

潜在的な再生案件は減っていないと感じています。

銀行サイドの態度が変われば
再び一気に増える危険性があるでしょう。

 

 

再生案件が減った一方で増えているのが、
純粋な分割の相談です。

「会社の成長により、組織を整理しなおしたい。」

「役員間の経営方針が異なるから、分社して別々会社にしたい。」

たとえはこのようなケースです。

感情的なもつれがある場合もありますが
「今のうちに状況を整理してしまいたい」といったところです。

ある意味では、前を向きな案件ともとれそうですね。

 

本当に手を打たなければいけない会社が停滞している一方で、
悪くない会社ほど負を処理して前に進もうとしている。

こんな二極化を感じます。

 

 

最後に僕の抱負として、
今年は「負債の大きな事業承継」を活性化したいと思っています。

借金が大きくて後継者に継がせづらい。

または、それが原因で後継者が継ぎたがらない。

こんな会社は相当数あるはずです。

もしいい形でバトンタッチできれば
、地域経済の風通しは格段に良くなるでしょう。

個人的に「どうにかしなければ」と、使命感があります。

 

 

それでは、今年もよろしくお願いいたします。

 

 

 

〈リンクのご紹介〉

会社分割ドットコム

「事業承継や会社再生、組織再編に役立つ分社手法の活用を紹介」

 

〜お知らせ〜
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この記事を書いた人

奥村 聡(おくむら さとし)
事業承継デザイナー
これまで関わった会社は1000社以上。廃業、承継、売却・・・と、中小企業の社長に「おわらせ方」を指導してきました。NHKスペシャル大廃業時代で「会社のおくりびと」として取り上げられた神戸に住むコンサルタントです。
最新著書『社長、会社を継がせますか?廃業しますか?』
ゴールを見すえる社長のための会【着地戦略会】主宰

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